gaQdanはレコーディング専門のオーケストラです
デジタル音楽の発展が成熟した今、再びオーケストラ・サウンドを起用した音源に脚光が当たっています。以前からオーケストラが多く起用されている劇版音楽・TVドラマや番組のサントラに加え、最近では電子ゲーム・ネット配信CMやコンテンツと多義にわたってオーケストラの存在がいまだかつてない程必要とされています。しかし多人数を必要とするオーケストラの録音は、時代によって変化した音楽制作のニーズにマッチしていないのが現状です。電子機器の普及に伴い音楽制作費はアナログ時代の一割以下に減少してしまいました。人数の多いオーケストラは人件費やそれに伴う大型スタジオ等と費用がかさむため、更にハードルの高い存在になってしまいました。
演奏が上手なだけではレコーディングはできません
一度だけしか聴けない生演奏と違い、レコーディングされた演奏は何度も聴き返し、
その都度感動を呼ぶ必要があります。感動を記録するための演奏というのは、
一般に習得できる演奏力の延長には無い独自なものです。
音楽コンテンツ制作においてオーケストラとはクラシックの象徴ではなく一音色として扱われており、様々な電子楽器との共存を前提に録音します。つまり従来の奏法を超えた、機械に匹敵する正確な演奏が求められます。
gaQdanでは現代のニーズに対応するために、全ての楽器を小型マイクでモニタリングし、個々の楽員の奏法をコンピュータ解析するなど映像・音声機器を効果的に取り入れた、オーケストラの練習としては例の無い科学トレーニングを実施しています。
そのためgaQdanは、ハリウッド映画のようなスタッカートを多用した高速リフ、数分間変化しないフレーズによって積み上げる緊張感など、今時の音楽を得意とするオーケストラなのです。
既に電子楽器でも限りなく再現できるようになったオーケストラを、あえて録音する価値は生演奏による人間味の付加の他ありません。商品としての価値が見出せなくなりつつある打ち込み音楽に、本来音楽が持つ付加価値を与えるには生演奏の録音は効果的です。そのため録音に求められる表現力とは、その制作に携わるそしてそれを購入する相手への説得力なのです。説得力を備えるには意図が重要ですが、その意図をどのようにして聴衆へ伝わりやすい形に録音するかが鬼門となります。
gaQdanではトレーニングの都度、スタジオ・レコーディング同様にマイクを立て、ヘッドホンを装着した練習をします。そして音楽制作会社により設立されたオーケストラである強みを生かし、制作会社に所属する作家や技術者と一丸となって様々な楽曲を題材に録音の実施トレーニングを実施しています。少ないテイクで音楽を解釈し、演奏の手応えと録音された結果を一致させる感性、歌などの要素と合わさったときの効果等を楽員全員で確認体験することで、録音した結果最も効果的に意図が表れる奏法や表現を磨き、オーケストラとしてはかつてない意識水準で録音に携わっています。
もちろん従来のオーケストラとしての演奏力の向上も欠かしません。2011年6月、gaQdanはチェコ共和国の首都プラハを拠点とするCNSOと現地での合同レコーディングを実施し、総勢84名からなるフルオーケストラと二日間に渡り演奏をしました。世界のトップオーケストラに交えて演奏することで、彼らの演奏に触れ、その音をオーケストラの中で感じとることによってはっきりとした基準を設けることができました。
順応性が高い若い楽員からなるgaQdanが、技あり日本ならではの正確な演奏で世界水準になれるよう日々努力を重ねています。
歌やギター録音と異なりオーケスト録音は準備が大変です。オーケストラ団体であっても奏者のスケジュールを個別に調整しながら活動します。その関係から直前の予約には対応しにくいどころか、オーケストラによっては数ヶ月前のスケジュール決定を要求するケースもあります。しかし音楽制作の多くは発注から納品まで数日から十数日以内に完成する必要があります。
gaQdanでは隔週木曜日、定期的に録音会を開催しています。定期録音会では終日提携する都内大型スタジオにて通常通りのセッティングで録音を行います。開催数日前までにgaQdanのホームページやお電話にて申込頂くことによって、当日開始時間前までにスタジオへお越し頂くだけで、煩わしい奏者及びスタジオのスケジュール調整を一切行うこと無く、オーケストラの録音ができます。
録音に必要なスコア及びパート譜等は事前にPDFなどで送っていただければ開催時までに印刷してご用するほか、専属のオーケストレータによる起譜もご案内していますので、譜面に関する専門的な知識がなくても気軽にオーケストラ・サウンドを作品に利用していただけます。
レコーディング専門のオーケストラであるgaQdanにはサウンドをまさに決定づける専属の録音エンジニアが所属しており、gaQdanの演奏家の一人として録音を支えています。その確かな技術によって録音された楽曲のマルチデータは、翌日gaQdanのホームページよりダウンロードできますが、数十本のマイクで録音された素材を、その後のプロセスにて扱いやすい形式(On Micステレオトラック、Off Mic ステレオトラック、推奨オーケストラ・ステレオミックス、推奨リバーブ・ ステレオトラック)へ調整してお渡しすることもできます。もちろん生演奏の音色を活かしたコンテンツも高級感がありますが、ハリウッド映画のように多少脚色した音作りをすることによって一層オーケストラの迫力が増え、効果を発揮します。
オーケストラ録音の革命的なシステム・定期録音はそれまで大掛かりな準備と時間が必要だったオーケストラの録音を申込みからミックス完了まで、最短で一週間以内に行うことが可能になります。またgaQdanでは、譜面の作成なども含めてオーケストラの録音に関連する全ての業務を一括して代行することができます。
オーケストラの録音の度に東欧へ向かうプロダクションから、一度自分のイメージをオーケストラサウンドで描いてみたいと思っていた方まで、gaQdanではそれを音にします。